バスには電車のようにすべての路線を網羅した路線図がないように感じます。電車に比べると路線が多いからでしょうか。国土数値情報のデータを利用すれば任意の都道府県のバス路線図を描くことができます。ただし、データは「概ね平成22年(西暦2010年)」の情報をもとにしているため、必ずしも現状と一致しているわけではありません。
国土情報ウェブマッピングシステムにはバスルートと停留所のデータが登録されているので、左側のレイヤツリーから「表示地図→国土骨格→バスルート」と「表示地図→施設→バス停留所」を選択して「設定反映」ボタンを押せばネット上でもバスルートのデータを表示できますが、すべての路線が同じ色で表示されて少し見づらいです。
そこでQGISを使ってバス路線図を作成します。ここでは例として埼玉県のバス路線図を作成します。
まずは国土数値情報 バスルートと国土数値情報 停留所で自分が作成したい都道府県のバスルートと停留所のデータをダウンロードして解凍します。ついでに対象とする都道府県の行政区域や鉄道データを表示すると地図が分かりやすくなるのでダウンロードします。バスルートデータは全国版がありますが、データが大きすぎるので断念しました。
解凍したデータをQGISで読み込ませてバス停の大きさなどを調整すると以下のようになります。
「国土交通省国土政策局「国土数値情報(行政区域(埼玉)、バスルート・バス停留所(埼玉)データ)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」
少し見づらいのでバス停を非表示にして路線ごとに色分けします。
「国土交通省国土政策局「国土数値情報(行政区域(埼玉)、バスルート(埼玉)データ)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」
比較のために、鉄道路線を黒線で表示させると路線本数の違いが一目瞭然です。
「国土交通省国土政策局「国土数値情報(行政区域(埼玉)及び鉄道(全国)、バスルート(埼玉)データ)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」
データが古いのでバス路線が存在するかなどのチェックは必要ですが、QGIS画面上でグーグルマップのように拡大縮小や移動ができるので、ちょっとした下調べには便利です。ある程度拡大した地図にすればバス停も分かりやすく表示できます。
「国土交通省国土政策局「国土数値情報(行政区域(埼玉)及び鉄道(全国)、バスルート・バス停留所(埼玉)データ)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」
ちなみに東京都(島しょ部のぞく)の色分けしたバスルートと鉄道路線を黒線で表示させると以下のような、まさしく網の目という感じの路線図になります。これでは鉄道のような路線図は描くのは難しいことが分かります。
「国土交通省国土政策局「国土数値情報(鉄道(全国)、バスルート(東京)データ)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」