適当のごった煮

Pythonと境界標とQGISを中心にいろいろと

QGISで埼玉県の将来推計人口を図示化する

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国立社会保障・人口問題研究所の人口推計データをを図示化します。

QGISを使うとデータを地図と結合して分かりやすくできます。データはe-Statをはじめとして多くの自治体で様々なデータが公表されています。

人口予測関連でデータを探すと、国立社会保障・人口問題研究所が見つかり、日本の市町村レベルで5年おきに2040年までの人口推移を予測したデータがありました。

このデータを使って全国市町村の大雑把な人口状況の地図化に取り組んでみようと思いましたが、全国だと範囲が広すぎるので、埼玉県を対象にしました。

まずは社人研 『日本の地域別将来推計人口』(平成25年3月推計)から「結果表1」をダウンロードして、埼玉県の「2010年の総人口を100としたときの総人口の指数」部分をピックアップしてCSV化します。

データは埼玉県人口指数2015年から2040年までに投稿しました。

続いてCSVを国土数値情報の「行政区域(埼玉)」と結合させます。

社人研のデータは、「さいたま市」が区に分かれていないので、行政区域データもそれに合わせるために、属性テーブルを開いて「編集モード切替」を押し、さいたま市各区のコードをさいたま市のコード(11100)に書き換えます。

編集モードにすると各セルはダブルクリックで編集可能になり、値を変更することができます。変更が終わったら保存します。

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これで準備ができたので、人口データCSVの市町村コードと行政区域図の「N03_007」で結合します。

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このデータをプロパティのスタイルから「ルールに基づいた」を選択して「2010年の総人口を100としたときの総人口の指数」の数値を6段階で色分けします。

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同じことを2015年から2040年までのすべてのデータに対して行い、それぞれの画像をgif形式でまとめると以下のような結果になりました。

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「国土交通省国土政策局「国土数値情報(行政区域(埼玉)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」

2040年に2010年に比べて人口が多いと予測されている地域は、滑川町と伊奈町、吉川市と戸田市に和光市の5市町です。

それぞれ区画整理を進めたり、子育てに優しいまちなどを目標にまちづくりを進め、流入人口を増やして多くの人が定着した結果のようです。

鉄道路線のデータを重ね合わせると下図のようになります。このデータをもとに鉄道駅前の風景を見て回るのも面白そうです。

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「国土交通省国土政策局「国土数値情報(行政区域(埼玉)及び鉄道(全国)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」

この他にも近隣県のデータを加え、社人研の年齢層別データを利用したり、様々なデータを重ね合わせたりすれば、より細かな分析ができそうです。