地球地図日本の行政界データは日本全国を網羅していて軽いのでとても便利です。そこで、このデータの属性テーブルの詳細を確認し、入力されている人口データを使って10万人以上の市区町村を色付きで表現します。
属性テーブルの詳細は、項目名からなんとなく入力されいてる値の意味は推測できますが、定義がGitHub globalmaps/specificationsで公開されています。
「gmspec-2.2.pdf」の17ページからはじまる「APPENDIX D」に各レイヤの説明表が記載されているので、辞書を頼りに「Political Boundary Area(略:polbnda)」の部分を抜粋して整理しました*1。
Attributes | Field name | 意味*2 |
---|---|---|
FACC feature code | f_code | 規格のようなものらしい[1]。「FA001」固定 |
Country code | coc | 「Appendix E」に記載されている国コード。日本は「JPN」 |
State/Province/Prefecture name | nam | 都道府県名 |
Local administrative area | laa | 市区町村名(区は特別区のみ) |
Population | pop | 人口[2] |
Year of population census | ypc | 使用された人口調査の西暦年 |
Administrative code | adm_code | 行政区域コード[3] |
SALB code | salb | 詳細不明。国連で設定しているコード? |
Source Country or VMA | soc | 「coc」か「VMAP Level 0」をもとにしている |
[1]:DGIWGを参照してください。
[2]:確認したデータでは「ypc」が「2014」と入力されており、調べてみるとe-Stat 住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査(2014年)の「14-04 【総計】市区町村別年齢階級別人口」の数値のようです。
ひとつの市町村が複数の地域にまたがる場合、主要な一つの地域だけに調査された人口の数が入り、その他の地域は「-89999999」が入ります。その他の地域を赤で色分けしたのが下図です。大勢に影響はないように見えます。
「国土交通省国土地理院「地球地図日本(行政界)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」
[3]:行政区域コードは、総務省 全国地方公共団体コードの先頭5桁が使われています。「仕様」によると第6桁は「検査数字」となっており、これを省いて5桁で入力されています。
地球地図日本データに入力されいてる都道府県及び市区町村名はローマ字ですが、総務省 全国地方公共団体コードのページにあるExcelファイルを利用して市区町村コードで結合すれば下図のように漢字で自治体名を表示できます。
ただし、一部合併等の影響でコードが変更になっている自治体もあるので、正確なデータが必要な場合は「改正一覧表」を使って細かな調整が必要です。
人口10万人以上の地域に色を付ける
「pop」の項目には行政区域ごとに2014年の調査での人口が入力されているので、「プロパティ」→「スタイル」で「ルールに基づいた」を選択して下記のような条件を入力すれば、10万人以上の行政区域に色を付けることができます。
「国土交通省国土地理院「地球地図日本(行政界)」をもとにid:tekito-gottaniがQGISを用いて編集・加工」
これを使って人口と様々なデータを組み合わせれば、多くのことを分かりやすく可視化できるのではないかと思います。