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QGISのカスタムCRSで東京中心の正距方位図法を作る

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QGISで用意されている空間参照系の正距方位図法では、すべて中心位置が決められていて自分で指定できません。

そのような状況に対応するため、QGISには自分で空間参照系を定義できる機能が備わっています。

まずはQGISで地図を表示して、中心に置きたい場所の座標(緯度と経度)を読み取ります。もしくは中心に置きたい地名で検索して緯度と経度を調べ、その数値を10進数に直して使います(以降の例では東京都都庁の数値(緯度35.689、経度139.691)を使います)。

最初に見た目の変化が分かりやすいNatural Earthの世界地図データを表示させます。

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ここからカスタムCRS作成に入ります。

「設定」から「カスタムCRS」を選ぶと、「カスタム空間参照定義」ウィンドウが表示されます。

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ここで、「+」ボタンを押して新規CRSを作成し、名前を入力します。そして、「パラメータ」欄にどのように地図を表示させるかを書式に従って入力します。この書式はproj.4というルールに基づいて記述しなければなりません。詳しくは参考に載せたサイトをご覧ください。

なんとか理解できた範囲では、最初に「+proj=」で投影法を記述し、あとはスペース区切りで同じようにパラメータを指定すればよいようです。

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名称欄の右上にあるボタンを押すと、既存CRSを参考にできるので、「North_Pole_Azimuthal_Equidistant」を選択して、部分を変更します。

投影法に正距方位図法を表す「+proj=aeqd」が入力されていることを確認し、中心点の緯度と経度をあらわす(+lat_0, +lon_0)の値を「+lat_0=35.689」と「+lon_0=139.691」と変更します。

入力が終わったら「OK」を押して戻り、画面右下の「EPSG:xxxx」ボタンを押します。

「プロジェクトのプロパティ」が表示されたらCRSタブで「'オンザフライ'CRS変換を有効にする」にチェックを入れ、空間参照システムの一番下にある「ユーザ定義座標系」から作成したCRSを選択します。

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先ほど入力したパラメータが表示されていることを確認し、「OK」を押すと東京を中心とした地図が表示されます。

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参考